こんにちは。行政書士の佐竹悠良(サタケユラ)です。
当ブログでは行政書士として実務を進めていく過程で得た知見や、実務書を読み進める中で知り得た情報を書いていきます。

得た知見や知った情報を私の言葉に置き換えて、時には私自身の考えも交えながら易しい言葉・易しい表現に落とし込んで書いていきます。

本日のブログのテーマは、「風俗営業許可申請」です。
風俗営業許可申請について、初歩的な用語についてやその定義について書きました。

最後までお読みいただけると幸いです。


<申請と届出>

申請と届出の違いについて説明します。
結論、「(行政庁側に)諾否の応答義務があるかないか」が申請と届出の大きな違いです。
申請は諾否の応答義務があり、届出には諾否の応答義務はありません。

諾否(だくひ)の応答義務とは何かも説明します。
砕けた言い方をすると、「(行政庁側に)はいorいいえの返事をする義務があるかないか」ということになります。

申請の場合は、行政庁はその申請を許可とするのか不許可とするのかの返事をする義務があります。
一方で、届出の場合は、行政庁はその申請を許可とするのか不許可とするのかの返事をする義務はありません。

これは手続として完結するゴール地点が異なるともいえます。
申請においては、許可という判断を行政庁側にされた場合に手続は完結したと言えます。
一方で、届出においては、要件を満たし(要件を具備し)行政庁に通知(提出)さえすればそれで手続は完結したと言えます。

さらに深掘りし考えてみると、行政庁側に裁量の幅があるかないかという視点でも申請と届出の相違を説明することもできます。
先に書いたように、申請の場合は、許可とするか不許可とするかという決定権を行政庁側が握っていることからも分かるように、裁量の幅が広いと考えられます。
一方で、届出の場合は、要件を具備し通知をした時点で手続はおしまいになるわけですから、(申請の場合と比較すると)裁量の幅は狭いと考えられます。

<風俗営業においての許可申請・届出>

まず初めに、風俗営業を営むには、都道府県ごとの公安委員会の許可が必要となります。
仮に許可を得ずに風俗営業を営んだ場合は、罰金、懲役、又はその併科という罰則が定められています。
当然のことではありますが、風俗営業を営む場合は必ず許可を得てから行いましょう。

先に触れたようにこの風俗営業ひとつ取っても許可と届出で扱いは異なります。
風営法上においては接待行為を行うかどうかという点で許可を取らなければならないか、又は届出済むのかが変わってきます。
接待行為を行う場合は風営法上の許可が必要になります。
一方で、接待行為を行わない場合は風営法上の届出で済みます。

次のテーマで風営法上の接待行為とはどのようなことを指すのか見ていきましょう。

<風営法上の接待行為の定義>


参考として以下に福岡県警察が出している『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準』を引用します。


接待の判断基準

1 接待の定義
接待とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」をいう。この意味は、営業者、従業者等との会話やサービス等慰安や歓楽を期待して来店する客に対して、その気持ちに応えるため営業者側の積極的な行為として相手を特定して3の各号に掲げるような興趣を添える会話やサービス等を行うことをいう。
言い換えれば、特定の客又は客のグループに対して単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を超える程度の会話やサービス行為等を行うことである。

2 接待の主体
通常の場合、接待を行うのは、営業者やその雇用している者が多いが、それに限らず、料理店で芸者が接待する場合、旅館・ホテル等でバンケットクラブのホステスが接待する場合、営業者との明示又は黙示の契約・了解の下に客を装った者が接待する場合等を含み、女給、仲居、接待婦等その名称のいかんを問うものではない。
また、接待は、通常は異性によることが多いが、それに限られるものではない。

(1) 談笑・お酌等
特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為は接待に当たる。
これに対して、お酌をしたり水割りを作るが速やかにその場を立ち去る行為、客の後方で待機し、又はカウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供するだけの行為及びこれらに付随して社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世間話をしたりする程度の行為は、接待に当たらない。

(2) ショー等
特定少数の客に対して、専らその客の用に供している客室又は客室内の区画された場所において、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は接待に当たる。
これに対して、ホテルのディナーショーのように不特定多数の客に対し、同時に、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は、接待には当たらない。

(3) 歌唱等
特定少数の客の近くにはべり、その客に対し歌うことを勧奨し、若しくはその客の歌に手拍子をとり、拍手をし、若しくは褒めはやす行為又は客と一緒に歌う行為は、接待に当たる。
これに対して、客の近くに位置せず、不特定の客に対し歌うことを勧奨し、又は不特定の客の歌に対し拍手をし、若しくは褒めはやす行為、不特定の客からカラオケの準備の依頼を受ける行為又は歌の伴奏のため楽器を演奏する行為等は、接待には当たらない。

(4) ダンス
特定の客の相手となって、その身体に接触しながら、当該客にダンスをさせる行為は接待に当たる。
また、客の身体に接触しない場合であっても、特定少数の客の近くに位置し、継続して、その客と一緒に踊る行為は、接待に当たる。
ただし、ダンスを教授する十分な能力を有する者が、ダンスの技能及び知識を修得させることを目的として客にダンスを教授する行為は、接待には当たらない。
(5) 遊戯等
特定少数の客と共に、遊戯、ゲーム、競技等を行う行為は、接待に当たる。
これに対して、客一人で又は客同士で、遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為は、直ちに接待に当たるとはいえない。

(6) その他
客と身体を密着させたり、手を握る等客の身体に接触する行為は、接待に当たる。
ただし、社交儀礼上の握手、酔客の介抱のために必要な限度での接触等は、接待に当たらない。
また、客の口許まで飲食物を差出し、客に飲食させる行為も接待に当たる。
これに対して、単に飲食物を運搬し、又は食器を片付ける行為、客の荷物コート等を預かる行為等は、接待に当たらない


<風俗営業=性風俗?>

結論から話すと、風俗営業=性風俗ではありません。
一般的に想像される性風俗は風営法上では性風俗関連特殊営業という分類となっているため、風俗営業とは別物です。
次回以降の風営法のブログで上記それぞれの概要は書こうかと考えています。


本日のブログはここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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